バイクエイジング

自転車の楽しみのひとつに「リペイント」というものがあります。
自社に塗装ブースを持つカスタムフレームビルダーであるIndependent Fabricationにとってリペイントは得意としてまして。
フレームの製造元に依頼することによって、リペイントの際にフレームのアライメントチェック(再調整)をしてもらえて、フレームは本当にリフレッシュしてしまうということなんです。
それはカスタムフレームの醍醐味のひとつでもある長く楽しむというテーマに合っていると思います。
さて、そんなリペイント。
出来ると言われても、なかなかオーダーされる方って少ないのが実情なのですが。
今回チーム員のヤマノハがやってくれました。
リペイント。
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ヤマノハ氏がアーミーグリーンのアイエフをオーダーしてくれて4年目。
昨シーズンの秋ぐらいだったでしょうか。
一人旅が好きなヤマノハ氏。
奈良方面を走行中に落車をしてしまいましてフレームにそれなりのキズがはいってしまいました。
お気に入りのフレームに生地が見えるほどのキズ。
持ち主以外からは気にならないキズでしたが、そんなキズがヤマノハ氏をリペイントの衝動へ駆り立てるのでした。
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そこから、12月にフレームをお預かりするまで構想2-3か月。
わたしも交えてのデザインセッションのなか決まった色はグレー。
しかも、定番色では無いグレーという特注仕様だ。
希望に近しい色をアイエフ側から提示された色から選んで。
あとは塗り分けのパターンも指定したりして。
このフレームをオーダーした際にはフォークの塗装は予算不足で見送ったのが心残りだったヤマノハ氏。
ここではその残りをぶつけにぶつけてオーダーだ。
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そういうわけで届きました。
オーダーが決まればはやいもので1か月程度でしょうか。
それでも先方のクリスマス休暇に日本の正月をはさんでしまいましたのでロスタイムがありましたが無事に到着。
せっかくなのでご本人様みずから箱に入刀。
確認していただきます。
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うーん、グレー。
ちゃんとツヤ消し。
やったね!
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フォークの色味も太陽光の元でチェック。
入念ですね。
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さぁ、乗るか。
と思いきやなところではありますが。
ここからステムの塗装です。
微妙な色味を合わせるためにフロントフォークを色見本にしてステムを塗装するのです。
定番カラーだったら色見本を送ってしまってアメリカと日本で塗装の同時進行もできましたが、今回は特注のスペヒャルなのでこうなってしまいました。
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日本の塗装屋さんが大人気のなかの忙しいなかでキレイに塗ってくれました。
うーん、いい感じ。
ENVEのステムなのですが。
外観からはノーブランドな弾けたクールステムだ、これ!
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盆栽屋もあり余る時間のなかで仕上げました。
ホィールのデカールです。
新しいフレームに合わせてスペヒャルチューン。
そして出来ました。
コンポーネントはREDに一新。
以前まで使っていたコンポーネントはフレームの比ではないくらいにヘタってましたので、ちょうど良いタイミングだったのかもしれません。
ギアがスパスパ決まります。
ペダルも一新。
フレームももはや新品の輝き!
マットですけど。
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そして、去る4月のツアーオブフクオカにギリで間に合ってシェイクダウン。
気分はもう新車。
筑後川を超える脚も軽快に。
アーミーグリーンだったあのフレームのイメージはどこかにいってしまいました。
完全に新車といってもいいのではないでしょうか。
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カスタムフレームの楽しみのひとつであるリペイント。
それはオーバーホールの最強版。
リペイントというか、リボーン。
愛車が生まれ変わる感覚をぜひみなさんもIndependent Fabricationで体験してみてください。










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by bonsai-astn | 2016-06-05 12:00 | 盆栽屋仕事録
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