TEN SPEED

とあるカスタマーの方からレバーのオーバーホールを承りました。
Campagnoloの10SPEED時代のレバーです。
懐かしいです。
個人的には過去形になってしまっているこのレバーですが。
知り合い界隈でも愛用されている方はいらっしゃいますし。
これじゃなきゃヤダという方も少なくない。
個人的には新型のレバーほうが握りやすく好きですが。
根強いファンが居るのも確かなパーツなのです。
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わたしがちょうど自転車にのめり込みはじめた時期。
時代のスターたちはみんなカンパニョーロでした。
アームストロング以外のみんなです。
とくに大好きだったパンターニとウルリッヒがそうでした。
ウルリッヒに関してはさらに1世代前の形状のレバーを改造して使っていました。
そういったところにプロのこだわりを感じたものです。
ところが、その後に所属するチームの機材がガラリと変わってしまったときに、なんてことなくシマノの7800のレバーを使っていたときには、あのときのこだわりはナンだったの?と落胆させられたものです。
同じチームのツァベルはシマノに変わってもちょっとこだわりを見せていましたから。
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とにかく、この頃のカンパニョーロは輝いて見えました。
憧れのパーツというのがその通りだと思える存在でした。
今となっては、シマノもスラムもレバー部分にカーボンを使用していますが。
コンポーネントの操作レバーというまさにコンポーネントの操作の総てを担う部分にカーボンを使用したのはカンパニョーロが最初でした。
そんなカーボン素材で黒光りしたレバーが最高にセクシーに見えました。
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この時代のカンパニョーロは、自分で分解してメンテナンスできることをひとつの特徴として挙げる事ができます。
もちろん、現行のレバーも分解とメンテナンスは可能です。
しかし、その中のパーツが1点だけ故障してしまった場合はユニット交換になっています。
スモールパーツのひとつひとつに品番が付かなくなってしまいました。
これは時代に合わせた合理性なのでしょうか。
レバーの中身だけをマイナーチェンジしたときにこのほうが都合が良いとも言えるでしょう。
このユニット交換のスタイルはスラムも同じ状況です。
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今ではレバーの肉抜きだけ?と思えるようなグレード差も当時は明確にありました。
レコードのウルトラになってからはこんな肉抜きされたパーツがレバー内部にはいっていました。
グレードごとに内部のパーツが違っていたので、当時のわたしは様々なグレードから使えるパーツを集めて自分だけの珠玉のレバーに仕立てて使っていました。
本体と中身はレコード。
レバーはコーラス。
シフトレバーはケンタウルを塗装して。
というふうにカスタムという遊びが許された時代でした。
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バネのキャリアがカーボン化されて極限までの軽量を追求された時代もありました。
しかし、極限過ぎたのか。
そのカーボンキャリアは中部で折れやすいパーツで分解してみると折れていることがしょっちゅうでした。
折れていてもそれなりに動いてしまうのがカンパニョーロの良いところでもありました。
バネもヘタリが来るので交換してあげないといけないのですが。
変速時にカチカチいわなくなっているのはバネのヘタリと歯車の減りが原因です。
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この時代のパーツはまだ入手可能です。
選べるほどの種類は無くなってしまいましたが。
ブラケットのフードから内部のバネに歯車まで。
今でもスモールパーツで取り寄せることが可能です。
そして、細かく修理して。
いつまでかはわからないけれど。
とりあえず、今のうちは調子が悪くなれば直して気持ちよく使うことができる。
まるで機械式時計のようなレバーなのです。
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このたび、わたしはカスタマーの方のレバーを修理するのと同時に。
自分がまだ持っていたこの時代のレバーをオーバーホールすることにしました。
カスタマーの方はもちろんこのレバーをお使いになるわけですが。
わたしの場合はこのレバーを自転車に付けて使う事は無いでしょう。
もちろん、トランクショーにも出展することもしません。
現実的には店頭の展示物として活躍してもらおうというわけなのですが。
このキズだらけの中古品。
自分に残った記憶の整理と言えるのかもしれません。
そこにリスペクトがある。









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by bonsai-astn | 2014-02-11 12:00 | 逸品御紹介
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