暑さとも闘う男

まるで回遊魚のようだ。
季節でコースが変わる盆栽ライド。
チームに人魚は不在だが。
サカナみたいな流線型状で空気抵抗のなかをかいぐぐりたいと思う。
今日は西に涼むべき道あると聞き。
集合地点を変えて向かう。
そこにリスペクトがある。
サイクリストの集合場所としてメジャーである矢野口のローソンには。
矢張り。
サイクリストの大勢。
盆栽人はどこだ?
今日は5名が集まった。
いい練習ができそうだ。
シアサッカー団は3人とバーバー団の2名で抗争することになった。
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尾根幹はジャブどころか、ウォーミングアップのロードワークか?
このさきの坂を思えば確かにそういうココロで走ったほうがいい。
今日は半原に土山峠、牧馬峠から大垂水峠と相模周辺の小峠を縦走する。
はじめの半原越えで事件は起こった。
エースであるバーバー団のヤマノハがもはや定番化した暑さへの苦手っぷりを見せて不在に。
そしたら盆栽屋もウッカリの失速。
アタマが朦朧としたので湧き水を被った。
それにしても、シアサッカー団に攻撃されることもなく。
コチラもなにもすることもなく。
すんなりと負けてしまった。
完全に失態である。
ここまで遅れてしまうとは。
彼らの練習を高めるべくわたしが居るというのに。
これはリスペクトがない。
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登り終えたあとは下って。
下ったら自販機を見つけて休憩。
休憩をするたびに集団はリセットされることになる。
今日はいつもの練習会とは趣が異なってしまったが。
こうも暑いと仕方ない。
遅れてきたエースヤマノハは遠慮して土山峠を先行することに。
こちらもすぐに出発するものの。
ヤマノハは遠くに。
それなりの差。
集団はどうかというと。
同じジャージの盆栽屋が追うわけもなく、集団は元エースのヨシムラ氏が牽引。
軽快に引く。
楽そうである。
上りの途中でヤマノハを捉えるものの。
そのまま追い抜くことはなく並走のふたり。
現エースと元エース。
わたしには見えた火花。
そこにリスペクトがある。
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けれども、今日のヤマノハは暑さに堪えている。
ヨシムラ氏の敵ではなくなってしまった。
シアサッカー団は調子良くまとまって土山峠を越え。
ヨシムラ氏にクリハラとアマノ氏を加えてまとまりを見せた。
わたしは苦しむヤマノハを待って3人に対して奇襲をかけたが。
結局は単独の反攻。
半原越えの失態を乗り越えたのか盆栽屋。
すっかり調子は戻ったようだ。
踏めるようになった。
シアサッカー団の3人は反応できず。
牧馬峠もヨシムラ氏を電流爆破デスマッチのうえ撃破。
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残された抗争のポイントは大垂水峠のみ。
上り口の温度計は41℃を表示。
ほぼ日陰が無い上りなので熱い闘いになりそうだ。
ここでもすぐにヤマノハは欠席。
暑さにバテたかクリハラも遅刻。
そんななか、シアサッカー団のヨシムラ氏とアマノ氏は協調しての先頭交代を見せる。
2人にぴったりと付けばいいのに。
不気味な2車身差を保つ盆栽屋。
せっかくなので2人の走りを見ていた。
ペダリングはどうだ。
息づかいは。
ギアはどれを選んでいる?
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すると、中腹のあたりでヨシムラ氏がペースアップ。
10車身差にひろがった差。
後半の勾配が緩くなったところで詰めようとは盆栽屋。
一気のプッシュでヨシムラ氏に並走。
盆栽屋を見つけたヨシムラ氏は驚くと同時に満面の笑みを見せる。
ヨシムラ氏は盆栽人会きってのクライマー。
練習中はヤマでペースを乱すことが多い。
それもヤマを得意とするがゆえ。
リスペクトがある。
自転車レースをはじめて男性からもモテるようになったナイスガイ。
JCRCの昇格レースに停滞を見せるヨシムラ氏だが。
9月は川場のヒルクライム。
今から夜な夜なヤイバを磨いでいるに違いない。
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さらなる加速をみせるヨシムラ氏。
これはツライ、脚がつりそうになった盆栽屋。
しかし、ヨシムラ氏のペースアップも続かず最後のカーブを曲がるまではスピードダウン。
ここでじゅうぶんに回復ができた盆栽屋。
さて、いつ差そうか。
そう思ったのも束の間。
先頭を引くヨシムラ氏に畏敬の念を持つようになってしまった。
このヤマは上りクチからずっとヨシムラ氏がペースをつくってくれた。
川場ヒルクライムに向けて、盆栽屋撃破で自信をつけてもらうのも悪くないかなとふと思った。
しかし、わざと勝ってもらうなんてヨシムラ氏が喜ぶはずはない。
それに脚がつりそうだったのだから勝てるかどうかもわからない。
いろいろ考えているうちにスプリントの体勢になる。
牽制もなく駆けるヨシムラ氏。
そういうところに日頃からの気持ち良い性格がうかがえる。
さぁ、いくか。
すると、アレ?
もがきがはいると右にズレてしまったヨシムラ氏。
正面ガラ空き。
すこし迷ったが。
ここを差さない盆栽屋は無し。
勝ってもらおうと思ったのに…。
この負けはヨシムラ氏の走りにおける警戒心を鍛える意味でも戒めにしていただきたい。
そう思って百万回は通過した大垂水の頂上を過ぎたのである。
最初の峠はマズかったが。
後半はチーム員の練習相手になれて良かった。
そこにリスペクトがある。








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by bonsai-astn | 2013-08-11 08:30 | TEAM BONSAI 活動記録
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